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というわけでvol.2です
一応毎週土曜に更新していく予定です
今年中に終わらせるつもりです

ではでは本編を


3.ゴング、鳴る



ROUND1

ランタンを持った等身大のキャラクターの人形の上に『急流滑り』と書かれた看板があり、その向こうにはうっそうとした木で覆われたジャングルがあった。
たぶんアマゾンをモチーフとしているんだな、そこらにワニやらピラニアをデフォルメした可愛い置物が置いてある。
ピラニアの口からは水しぶきがあがり、ワニは日本語で歌っている。なかなかの凝りっぷりだけど、なんだか拍子が抜ける。

「あの~お客様方の番なんですけど」
 そうやってキャストを困らせている張本人は火花を散らしていた。
「逃げるなら今のうちだぞ? 小動物」
「な、それはこっちのセリフよ!」
 私とナギちゃんである。
 おもてにただいま九十分待ちの案内があった気がするけど、何故かファストパスが全種類揃っているのでそんなことは無かったぜ!
三千院様々である。
「ふん、びびっているのかハムスター」
「それを言うならナギちゃんなんか泣いちゃんじゃない?」
「何を!」
「何よ!」
「お嬢様と西沢さん、そんなに騒がないでくださいよ~」
「お客様方の番なんですけど……」





 ボートに乗り込むと世界が変わった。それは鳥のさえずりのせいかボートが水をかく音か、それとも柔らかい雰囲気のせいかわからないけど、とにかく世界が違うんだよね。
中はさらに凝りに凝っていて、ジャングルの中だったりにぎやかな街だったりで、ウサギやサルやカメの人形が歌ったり踊ったりしている。本当に何度来ても楽しい。
私は勝負を忘れて楽しんでいた。
「お~ハヤテ、あそこにウサギがいるぞ! あっちには小人が!」
「はいお嬢様、可愛いですね~」
 私以上にはしゃいでいた。おいおい企画者! 
 まあでも悪くない。だって隣にハヤテ君がいるんだもん、まさに夢の国である。……少し不純な。
 ハヤテ君の向こう隣にいるナギちゃんはすっかり戦意喪失している。
でも先に戦意を取り戻した私はこの絶好のチャンスを逃す手はない。ハヤテ君との十七分間を貰うのは私だ。

そうこう思っているうちに段々終わりの雰囲気が漂ってきた。つまり滝つぼ、勝負を決めるバトルフィールドだ。
 途端に森の生物たちが騒ぎ始め、フクロウが危険が迫っていることを示すと雷雨が降り乱れ始めた。まるで天下分け目を決める関ヶ原の戦いの始まる直前の武将のような気持ちになってくる。
 実際私の心臓はビートを上げていく。
ナギちゃんはフクロウに目が釘付けで、もはや勝負を完全に忘れているようにしか見えない。
ハヤテ君はというと、
「お嬢様、危ないですからそんなに身を乗り出さないでください!」
「これがジッとしてなどいられるものか!」
 危なっかしいナギちゃんを付きっきりで面倒見ている。それも困っているように見えて、時々笑顔が見えている。
 あれ、ひょっとして真剣になったら負けってゲームですか? ナギちゃんはあんなに楽しそうに……はめられたのか!?
 いやいや、勝負に勝てばハヤテ君と二人きりになれるのは事実、ここまできて捨てるわけにはいかない。
 そして、ついに目の前が明るくなる。
 勝負は一瞬――
 この一瞬に全てをかける!

「おいハヤテ、横からハムスターのパンツが見えるぞ」
「え!?」
「な――!!!」
 私は慌ててスカートを押さえ……って今日ロングスカートだよ!
 その瞬間ボートが傾いた。
「きゃ~~~~~~!!」
 ボートが落ちる。フラッシュが光る。水しぶきがあがる。
 終わった――





 写真のナギちゃんはとても可愛く写っていた。しっかり手なんかあげちゃって満面の笑みを浮かべている。まさに勝利を確信した笑み、「計画通り!」と言わんばかりだ。
 その一方で私とハヤテ君の表情は言うまでもなくひどいもんだった。誰が買うもんかこんな写真。
「だ、騙したわね! ズルよ、ズル!」
「甘いぞ、真剣勝負にズルも何も無い!」
「くぅ~~」
 しかし勝手に油断した私が軽率だったのは確かだ。油断していたのは私のほうだったのだ。これは乙女と乙女の真剣勝負、妥協は許されない。どんな手を使ってでも勝たないと!
 ……これは乙女のやることなのかな!?
 私の中の“普通”が何かに侵食されている気がする。
「とにかくこれで私の1勝だ、このままストレート勝ちしてやる」
「ええい、それより次よ次」
「良いだろう、それじゃあナギの“な”だ、このままの勢いでいくための景気づけだ」
 またもやどこから持ってきたのか「はなまるボックス」が置かれていた。いつかの黒服が用意しているのかと思ったけど、周りをみてもそんな様子はない。第一この夢の国で黒服なんていたら目立って仕方ない。
「うわ~ジャックだ!」
「本当だジャックだ、一緒に写真撮って~」
「ジャック握手して~」
「ちょ、僕はジャックじゃありませんよ、これは着ぐるみじゃなくて本当の執事服です!」
「そうだよね、中に誰もいないんだよね~ジャック」
「ジャックキスして~」
「こら~! おまえら私のハヤテに手を出すな!」
「ジャック~」
「ジャック~」
「ジャック~」
 そうこんな風に目立ち――すぎだよ!

「いや~酷い目にあいましたよ」
「今度来るときからは私服にしたほうが良いんじゃないかな?」
私服姿もみたいし。
「そうですね、気をつけます」
 なんとか無邪気な悪魔達から逃れた私達はジェットコースター乗り場の前に来ていた。
 目の前にはまるでグランドキャニオンのような巨大な岩肌(行ったこと無いけど)が立ちはだかり、その間を無数のレールが通っていて、どこがどう繋がっているか良くわからない。
でもさっきからとにかく女の人の悲鳴があがり続けている。いわゆる絶叫系なのだろう。
 でも身長制限は百三十cm、つまり――
「ついに、ついにじじいの思惑から逃れ乗る日がやってきたのだ!」
 どうやらナギちゃん家の遊園地はほとんどが身長制限百四十cmに設定されているらしく、満たないナギちゃんは指を咥えて見ているしか無かったみたい。というわけで今回がジェットコースター初挑戦ということらしい。
 まあ私も前回ここに来たときは行列が長すぎたから乗ってないんだけど。
「それでお嬢様、次はジェットコースターということみたいですけど何をするんですか?」
「それはだなハヤテ、題して『その手を離すもんか! 揺れる心とジェットコースターでハヤテと誓い!』」
「今度は何なんですかお嬢様」
「うむ、ジェットコースターで宙づりのハヤテを二人で手をつかんで先に離した方が負けという」
「死にますってそれ!」
「ナギちゃんそれ無茶苦茶よ!」
「冗談だ」
また冗談かい!
「本当は、両横の二人がハヤテの手を握り先に手を離した方が負けというルールだ」
「はははハヤテ君の手を握るって!?」
「何をそんなに慌てているのだハムスター、私なんか毎日ハヤテと手をつないでいるぞ?」
 く、なんて羨ましい。じゃなくて私もこれからハヤテ君と手を繋ぐの? 本当に!?
 だって去年のデートの時だって、横に並んで歩くのが精一杯だったのに。
「で、でもハヤテ君は良いの?」
「僕は良いですけど、恥ずかしいですよ……」
「何だハヤテは私達と手を繋ぐのが嫌なのか?」
「そそそんなこと無いですよ! むしろ繋ぎたいです!」
「本音が出たなハヤテ」
「こ、これは本音とかじゃなく勢いで!」
「まあ良い、とにかく決定だ。行くぞハヤテ、ハムスター」
 今ほどナギちゃんの強引っぷりに感謝したことはない。ハヤテ君と手をつなげるなんて夢のようだ。あ、手に軽くオリエンタルの香水をすり込んできたけど、ハヤテ君香水嫌いじゃないかな? あ~もっと考えてくるべきだった、私のばか、ばか。
「ハムスター大丈夫かおまえ……」
「どうかしましたか西沢さん?」
「……え? ううん何にもないよ、ハハ」
 またマイワールドにいたみたいだ。反省、反省。

WINNER:ナギ




ROUND2


 また同じようにファストパスでただいま110分待ちの看板をスルーし、あっという間にコースターに乗る順番になった。左のドアから私、ハヤテ君、ナギちゃんの順番で奥に詰めていく。
 イスの前には黒くて太いバーがあるけど、今回は右手だけお世話になる。だって左手は――
「さあハヤテ手を貸せ」
「はい」
 ナギちゃんはいとも簡単にハヤテ君とつながってしまった。なんか悔しい。だって私はというと、
「は、ハヤテ君!」
「は、はい! 何でしょうか西沢さん!」
 うわぁ、ハヤテ君もガチガチに緊張している。だって私達がつながるのは初めてなんだし、し、仕方ない。
「手、つなごっか?」
「は、はい!」
 そうして私達は恐る恐る手を触れあい、つながった。
 あ、男の人のってこんなに硬くて大きいんだ……。
もうドキドキが止まらない。私が限界だと思っていた心拍数がさらに跳ね上がった。
「つながっちゃいましたね」
「うん、つながっちゃったね」
 私とハヤテ君は顔を真っ赤にし、お互い顔を向け合うこともできずに俯いてしまった。
ちょっと気まずいけど、幸せすぎです神様。ありがとう。
「こらハヤテ! 何ハムスター相手に照れておるのだ! 私とつなぐ時は普通だったくせに」
「誤解ですよお嬢様! お嬢様とつなぐのも嬉しいですって」
「ふんだ、勝負に勝つのは私だからいいさ」 
くすっ、私は思わず笑ってしまう。何か良いなこういうの。私とハヤテ君が夫婦で、ナギちゃんが子供、家族で来ているみたい。
ハヤテ君と子供と私、そんな未来が来れば良いな。
「ジェットコースターまもなく発車します」
 そんなアナウンスが聞こえてきた。コースターがゆっくりと走り出し、長い坂を登っていく。そうだ、また忘れかけるところだったけどこれは勝負なんだ。
 勝負前の興奮と、コースターが坂を登るときの独特の緊張感と、ハヤテ君とつながっている嬉しさとで、3倍のドキドキ。
「そういえばいくら速くったって手を離すことなんて無いんじゃないかな? 勝負つくの?」
「甘いな、ここのジェットコースターを舐めちゃあいけない、そしてさらに私が――」
 私が? また何か仕掛けてくる気ね。
 話しているうちについに坂のてっぺんに着いた。さあ、かかってきなさい。
「ってあれ、レールが無い」
「どこを見ている、真下を良く見てみろ」
 ナギちゃんは不敵に笑っている。真下?
レールがあった。
「ここの下りは九十度、つまり直角だ」
「きゃ~~~~~~!!」
死ぬ! 死ぬ! 私はハヤテ君の手を離すどころか強く握っていた。
顔が風で潰れる。心臓が無茶苦茶苦しい。
終われ、終われ! そう考える余裕なんて無いはずなのに本能が訴えかける。
 
「はーっはーっ、やっと終わった……」
「まだまだ! お次はドラゴンループ5連続だ!」
「ぎゃ~~~~~~!!」
 無茶苦茶よ、くちゃくちゃすぎる。こんなの楽しめる範疇をこえている。
何とか勢いが止まり、コースターはまた坂を登り始めた。私はもう息絶え絶えだ。
「ナギちゃんはジェットコースターに乗るの初めてじゃなかったの? なんでそんなに平然としていられるのよ?」
「そりゃ家にリアル体験シュミレーションの筐体があるからな、きちんとこのコースもハイスコアを更新している」
 忘れていた、こういう家だった。というよりジェットコースターでハイスコアって何だ。
「それよりハヤテ、ハムスターの手が汗でにじんでいるから拭かせてやったらどうだ?」
「あ、そうですね」
確かに私の手は緊張のあまり汗でにじんでいた。ナギちゃんにしては気が効くじゃない。って何でナギちゃんはにやけているの?
は!
「ハヤテ君だめっ!」
「え?」
「ちぃ!」
 私は寸でのところでハヤテ君の手を引きとめた。危ない、危なすぎる、勝負に負けるところだった。
 それにしても何てずる賢い作戦なの。三千院ナギちゃん、恐るべき頭脳と存在だ。
「ああ! ごめんなさい西沢さん、僕気づか無くて」
「ううん良いの、悪いのはナギちゃんなんだから」
「私は悪く無いぞ、これは戦略的作戦なのだ」
 確かに勝負である以上屁理屈は通らない。でも私には残念ながらこんなことを思いつく頭がない。だから私は気合いとガッツで乗り切るんだ。
「西沢さん、今度は決して離さないようにしっかり握ってますからね」
「う、うん……」
「お嬢様もしっかり握っていますから」
「お、おう……」
 今、ドキッとした。もちろん意味は違うんだろうけど、こういうこと言われると本当に嬉しい。それをサラッと下心無く言ってしまうハヤテ君は凄い。
でもこれ天然なんだよね、でもだからこそこの純粋なところに惹かれてしまったのかもしれない。ナギちゃんもきっとそうだ。
 確かにハヤテ君はさっきより堅く手を握ってくれていた。少し痛いくらいだけど、それがなんだか気持ちいい。守られているみたいで。
 そして坂は登り切った。今度は直角と言わないまでも強烈な角度だ。
 坂を猛スピードで落ちる。ハヤテ君がさらに手を強く握りしめ……痛たたたたた!
「痛い痛い! ハヤテ君強すぎるよ!」
「ハヤテ痛い痛い! あ、そんなに……」
「ああぁ、ハヤテ君~~!」
「あぁん、そこは、ハヤテ~~! ってやめんか――――!」
「ぐはっ」
「あ」
「あ……」
 ナギちゃんは渾身の力でハヤテ君の左手を振り払っていた。

もうその後の事は誰も覚えていない。三人とも放心状態だったからだ。
 キキッー! “コースターは”無事に終点に着いた。





「お嬢様本当にごめんなさい」
「ふんだ、ハヤテのバカバカ!」
 何かぼた餅式に勝利してしまったらしい。ナギちゃんには悪いけど、これで一勝一敗のふりだしに戻した。
「もう良い、次だ。ハムスター選べ!」
「じゃあはなまるマークで」
「オープン! 『後ろに立つ者は全て撃つ! ハヤテの心を打ち落とせシューティングブラスター!』」
「僕の名前は外せないんですね……」
「ハヤテが景品なんだから当たり前だろう、ルールは題名の通りエアガンでハヤテに乱射するという」
「お嬢様許してください」
「冗談だ」
……。
「要するにシューティングゲームで得点の高い方の勝ちだ。3戦先勝式だから、これで勝った方が王手ということになるぞ」
「負けられない一戦ってわけね」
「そうだ」
 大事な戦いが始まる。今の勝利に浸っている暇は無いのだ。

WINNER:歩



ROUND3


 さっきとは打って変わって、かなりSFチックな場所に着いた。エイリアンや星があちこちにあって、宇宙のヒーローと思われる人物の像が建っている。
いつもの如くファストパスでただいま130分待ちを通り抜けると、中は急に薄暗くなり、惑星や星座があちこちに浮かんでいた。宇宙のヒーロー像はここにも図々しく建っている。
「ゲームで私が負けるわけがない」
「マリアさんには勝てませんけどね~」
「うるさいうるさいうるさい! マリアは別格だ、ハムスターなどに負けるわけがないだろう」
「それはどうかな? 私は家族の中で一番Wiiのシューティングゲームが上手いんだから」
「普通すぎる、どこまで普通スペックなら気が済むのだ、なあハヤテ?」
「そうですね~、僕は十歳の頃から実弾撃たされていましたけど、日本で」
「頼むからそういう犯罪経歴を公の場で赤裸々に語るのはやめてくれハヤテ。私はおまえのブタ箱姿は見たくない」
「す、すいません」
 何なのだろうこの人たち、住む次元が両極端に違いすぎる。私のいる地球と実は違うんじゃないかとさえ思ってしまう。
「さて私達の番だ」
 宇宙船の形を模したトロッコが私達の前にまで来る。
 このゲームは様々な敵が三百六十度全方位から現れて、その敵に付いている×マークに向けてレーザーポイント付きのこの銃で撃つらしい。
敵の強さによってポイントの点数が異なっていて、百、千、万、十万となっているようだ。ちなみにMAXは九十九万九千九百点だそうだ。
『LEADY GO!』
 機械声でアナウンスが入り、私達の乗る宇宙船が動き出した。いよいよ始まる。
早速雑魚キャラと思わしきタコ型エイリアンがあちらこちらから姿を現した。
「行け~ダダダダダダダダ!」
「ふん、そんなに連射して当たれば苦労無いわ。こういうのは一体一体確実に狙いを定めて撃つのがセオリーだ」
 有言通りナギちゃんはどんどん敵を倒している。タコ型にグレイタイプにアンタレス星人にとばったばったと「ぎゃぎゃー」とかいう悲鳴をあげて沈んでいく。
 下に映し出される赤字のデジタルカウントを見ると、すでに三十万点を越えていた。
 ハヤテ君はというと、って何故に二丁拳銃!? なんと三Pと四Pの両方の銃を持って器用に操っている。
 しかも物の見事にエイリアン達を倒しており、右手の三Pは三十万点越え、利き手じゃない左手の四Pも二十五万点に達している。凄い、凄すぎる。伊達や酔狂で十歳から実弾を撃っているわけでは無いようだ。
 そして私はというと、
「ゼロ!?」
 何故か敵が倒れない。キチンとレーザーは敵に当たっているのに!
「故障……ですかね」
 ハヤテ君は私の点数板を見ながらもエイリアンを撃ち落としていく荒技をやってのけていている。しかも両銃とも。
「何だ、仕切り直しの再戦か。まったくハムスターは面倒くさい」
「ちょ、私のせいじゃないよ~」
「そうですよお嬢様、こればっかりは仕方ないです」
「わかっているよ、でも私はこのままハイスコア目指して撃ち続けるぞ」
 しょうがないので私は再戦に向けて練習することにする。ナギちゃんやハヤテ君の技術を見習っておこう。きっとこのままじゃ負けてしまう。
 だんだん中ボスの出る間隔が短くなってくる。終わりが近いみたいだ。
「ついに出たな親玉め!」
 ナギちゃんがそう興奮して叫ぶのもわかる、今までと比べものにならない程大きなシルエットが浮かび上がった。
 宇宙のヒーローだった。
「まさかおまえが黒幕だったとはな、成敗してくれる!」
「ええ!? 何ですかこの展開は」
 英雄だと慕われていた人物が、実は黒幕でしたなんて設定は夢の国的にどうなのだろう。あまり子供の教育上良くない気がするけど。
『私はお前の父親だ!』
「しるか~~~~~!」
 確実に撃つというセオリーも忘れ、ナギちゃんとハヤテ君は撃ちまくる。
『うぐあああああ』
 ご愁傷様ヒーロー君。


 ラスボスを倒すと、モニターに某SF大作映画風にハイスコアランキングが流れ始めた。もちろんあのBGMとともに。
「これは一位になった自信があるぞ」

……
Fourth HAYATE 886,600

Third HAYATE 924,300

「さすがハヤテ君凄~い!」
「それほどでも無いですよ」
 ハヤテ君は謙遜しているけど、これは最後まで二丁拳銃をつらぬいての成績だ。もし一丁でやっていたらもっと取っていただろう。

……
Second NAGI 993,000

「私が二位だと! そんな馬鹿な」
「十分凄いですよお嬢様」
「良いわけあるか、誰だ私を差し置いてハイスコア取った奴は! 再戦の時に抜き返してやる!」
 そしてBGMがクライマックスを迎えるとともに、ついに一位が表示された。
「これは――!」





「うははははははははは!」
「ちょっとお嬢様笑いすぎですよ、西沢さんに失礼です」
 アトラクションの建物から出ても、ナギちゃんはまだ腹を抱えて笑い続けていた。私を……。
「うははは、だって故障と騒いでたのに……ぷっ……ハムスターの得点表示が……くくっ……百点だぞ?」
「も、もうやめてよ……私が悪かったって……」
 私は恥ずかしくて堪らなかった。もうこの場にいたくない、穴があったら入ってもう出たくない。
 つまり得点表示が百点を示しているということは、このゲームの一番雑魚キャラを一体だけ倒したというわけだ。練習撃ちの時にたまたま当たったらしい。
故障などしていなかった……。
「まあ私の勝ちなんだし、これぐらいにしておこう、くぷっ」
「そうですよ、これ以上は可哀想です。ちゃんと一体当てているじゃないですか」
 うう、ハヤテ君フォローになっていない。むしろさらなるダメージが……。
 人生最大の汚点だ、辱めだ。私は一人悶え苦しんでいた。

 ちなみに二位だったナギちゃんのあの悔しさぶりなら、私のことも関係なくもう一ゲームしそうだけど、一位があれじゃあ意気消沈して当然だよね。
 だって一位は――

First MARIA 9,999,999

 字の如く桁違いだった。
 何故MAXを越えているとか、いつ来たんだとか突っ込んだら負けだと思う。
 あの次元の違う二人ですら足元にも及ばない、まさに女神的存在なのだから。

WINNER:ナギ



TO BE NEXT
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2008/12/06 00:29|小説TB:0CM:2

コメント

続きが楽しみです~☆

この後、どうなっちゃうんでしょうか。非常になるところで『TO BE NEXT』はかっこよかった気がします。

ちょっとずつ、自分も西沢さんSSを書いてます(眠)
セカコン #-|2008/12/07(日) 21:40 [ 編集 ]


>セカコンさん
連載形式で書いたわけでは無いので、切り方は悩みました
お互い愛を尽くしましょう(笑)
公☆ #bbJ40VSk|2008/12/23(火) 13:43 [ 編集 ]

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